くまちゃんとわたし

育児や日々の暮らしについて

妊娠糖尿病との付き合い方

妊娠28週目で妊娠糖尿病と診断され、現在自己血糖測定と食事療法を行っています。
自分がなってみるまでこの病気のことはよく知らなかったし、診断された時は「え、糖尿病?」とものすごくショックで、なかなか受け入れることができませんでした。
今は妊娠糖尿病について自分なりに理解し、出産まで病気としっかり付き合っていこうという気持ちになっています。せっかくなので、今回知ったことなどをメモしておきたいと思います。
(*あくまで一般人が調べて理解したことなので、間違っている点もあるかと思いますがご了承ください。)

妊娠糖尿病とは

妊娠中は胎盤からインスリンの働きを抑制するホルモンが分泌され、妊婦さんは血糖値が上がりやすい状態になります。通常はその分インスリン分泌量を増やすことで血糖値が適正に保たれるのですが、体質・肥満・加齢などの様々な理由でインスリンを分泌する力が弱い妊婦さんは血糖値が高い状態になってしまいます。
母体の血糖値が高いと、胎児の形態異常、胎盤の早期剥離、流産、巨大児、出生児の胎児の低血糖などのリスクがあるため、妊娠糖尿病と診断されたら食事・運動療法インスリン注射などで血糖値を適正にコントロールするための治療が行われます。
妊娠前から糖尿病だった場合や、妊娠後に発症した明らかな糖尿病は妊娠糖尿病とは区別されます。

治療法

妊娠糖尿病と診断されたら自己血糖測定と食事療法などによる血糖コントロールを行います。
病院によっていろいろな方針があるようですが、わたしの病院では妊娠糖尿病と診断されたら1泊2日の管理入院となり、その間分割食による食事療法、自己血糖測定、栄養指導が行われます。わたしの場合は入院中は自己血糖測定が1日7回(毎食前、毎食後2時間、就寝前)、分割食は1日6回(朝・昼・夕と3回の補食)でした。ここで血糖値が適切な範囲(朝食前≦96、食後≦120)を超えてしまうとインスリンの導入が検討されますが、わたしの病院では何度か基準値を超えた程度であれば食事療法で対処できると判断されるようで、わたしも何度か基準値を超えましたが、ひとまずは分割食で対応していくことになりました。(入院中の血糖値:その1その2
管理入院終了後は自宅で1日4回(朝食前、毎食後2時間)の血糖値測定と分割食を続け、妊婦健診の度に測定結果を医師に確認してもらいます。退院する際に看護師さんから「朝食前の血糖値が96以上になる日が3日続いたら、お電話でご連絡くださいね。」と言われました。つまりわたしの病院では一番厳しくみられるのは空腹時の血糖値のようです。
わたしは朝食前の血糖値がオーバーしたことはなく、食後2時間の値が高くなりがちだったので、看護師さんに、「食後血糖値はどれくらいオーバーしたらインスリンになりますか?」と聞いたところ、食後血糖値に関してはたまにオーバーするくらいだったら大丈夫とのこと。(朝昼晩と連続してとか、夕食後だけ連日とかだと危ないようですが・・・)
この時質問した看護師さんははっきり答えてくれたのですが、入院中に別の看護師さんにインスリンの導入基準を聞いた時は「先生の判断」としか答えてもらえず、わたしはインスリン導入を恐れるあまり病院食をこっそり残したりしてしまっていました。もっと早い段階でこの情報を得ていたらちゃんと食べたのに・・・。

わたしなりの付き合い方

糖質を極力控えたり食べる順番を工夫したりして乗り切れる間は乗り切る!というのが、わたしなりに考えて決めた妊娠糖尿病との付き合い方です。今のところ、食後2時間の血糖値は2日に1回くらい少しオーバーすることがあるものの、おおむねコントロールできています。産科の先生からは妊娠糖尿病のピークは33〜35週目と言われていて、わたしはいま31週目なので限界も近いのかもしれないけど・・・。
病院では1日1,800kcal摂取するように、その半分は炭水化物から取るようにと指導されていて、それがスタンダードな治療方法だということはわかっていますが、悩んで悩んで自分が一番納得して過ごせることを優先したらこういう結論になりました。

参考にした動画、本など


妊娠糖尿病について、病院からの説明だけで理解できなかったので、ネットで調べていてこの動画にたどり着きました。全7本のシリーズになっていて、妊娠糖尿病とはどういう病気なのか分かりやすく解説してくれるので、予備知識のなかったわたしでも理解することができました。


「お母さんの血糖値が高いと赤ちゃんが大きくなりすぎるリスクがあるから血糖値を下げましょう。」「赤ちゃんの成長には糖分が必要だから、一食につき最低150gくらいはごはんも食べましょう。それで血糖値が高すぎるならインスリンで下げましょう。」と病院からは指導されますが、わたしにはその二つがどうしても矛盾しているように思えてしまいます。
インスリンを打ったら、血中の余分な糖分は母体に吸収されるんですよね?ということは赤ちゃんに必要だからと頑張ってご飯を食べても、その分の糖分は赤ちゃんに届かないんですよね??じゃあインスリンが必要になる程糖質を摂る必要はなくないですか?」と思ってしまうのですが、違うのでしょうか・・・。
そんなふうに思っていたので、この本に書いてあることは現時点でスタンダードな妊娠糖尿病の治療法とは異なるものですが、すごく納得できました。
上の動画と、この本では赤ちゃんの成長に必要な栄養素はブドウ糖ではなく脂肪を分解してできるケトン体だとしています。そうであればタンパク質と良質な脂質を十分とって、血糖値をコントロールできる範囲で糖質をとるという食事制限に切り替えることで出産まで過ごしていけたらと思っています。

血糖値を下げる方法を探していて血糖おじさんのインスタや動画を見るようになりました。食事法や運動などももちろん参考になるのですが、最近出たこの動画を見ていてとてもはっとしました。
糖尿病に対する偏見だったり、患者さん自身が病気になったことによって自己肯定感が下がってしまうことについてお話しされているのですが、わたしも妊娠糖尿病になるまで「糖尿病=生活習慣病」というイメージがあったし、多かれ少なかれ自己管理の欠如が病気の原因だと思っていました。
自分が妊娠糖尿病を経験して、食事や運動に気を遣っていても体質で糖尿病になる人はたくさんいると知りました。
世の中にはたくさん糖尿病の方がいるし、わたしも妊娠糖尿病になったということは将来高い確率で糖尿病になります。
将来糖尿病になった時に自分を責めないためにも、身の回りにいる糖尿病患者の方を不用意に傷つけないためにも、この動画を見てよかったなと思います。